おさかな

あたまわるめの感想文

映画感想「暗闇でドッキリ」

フランスを舞台にした、ひとつの殺人事件を巡ってのドタバタコメディ。

大富豪の屋敷の運転手が殺害される事件が発生。担当させられた刑事はドジでマヌケなクルーゾー警部。容疑者のマリアを犯人と認めたくないクルーゾーはメチャクチャな捜査を繰り広げ、屋敷では殺人が繰り返されていく。真相は、そして犯人は?という感じのおはなし。

 

キャラクター ★★★★★
ストーリー  ★★★★★
全体的に   ★★★★☆ ギャグの好みによるよね
オススメ度  ★★★☆☆ 全体的に好みによるよね


以下ネタバレ感想。

 

もちろんピーターセラーズに釣られて観ました。
コメディらしいコメディだな〜〜と思った。一挙一動につきいちいちドジをやらかすクルーゾー警部がずーっと動き続けるので飽きないと思う。しかしあまりにもやらかしすぎるのでコメディ耐性がないとハラハラするというか不安になるというかむしろ怖い。怖くない? 指で数が数えられないし
何より強烈なのは一部のブラックな笑い。人の死が一つのギャグになってるのがとても強いというか、コメディ特有のボロボロの倫理観でえらいことをやっており、ただのドタバタ劇を色々とひどい感じにしててよかった。終盤でボロボロ人が死んでいく様は本当にひどく、もっと人命の尊重とかなさらないんですか?しかも犯人が犯人なもんだからよりひどい。これだって狂気をギャグに換えてるわけでとてもつよい。
徐々に精神を病むドレフュス本部長がダメでよかった。とぼけた主人公と対立する真面目なキャラという構図はよく見るけどここまで憎んでる人は珍しいなあという印象。銭形警部でもルパンに情が移ったりするのにこいつ本気でクルーゾー殺すつもりだからな。しかし真面目にやればやるほどダメになるのがコメディ世界なのでダメですね。コメディの主人公補正が頑丈すぎる…
それから使用人のケイトーのキャラもよかった。一家に一台欲しい。次回作以降も神出鬼没にやっていくお約束キャラのようなので楽しみ。しかしこの二人どういう経緯で出会ったんだろうな。

I hate you!!!とか叫びながらおじさんの足首に噛み付くおじさん本当にわけがわからなくないですか?おじさんが女の子といちゃいちゃしてるベッドに叫びながら押し入ってくるおにいさんもあたまおかしいけど
肝心の殺人事件に関してはもうよくわからず、っていうか屋敷の人間関係が全体的にドロドロしすぎてて意味がわからないんだよな。最初の暗闇のシーンの時点でみんながみんなコソコソバタバタしすぎて銃声が鳴るまで相当時間がかかるという、、、まとめて全員死んだのでよかったな!よくないけど!

ヘンリー・マンシーニによるBGMが素晴らしい!オープニングクレジットのアニメムービーのバックに流れるメインテーマほんとすき。個人的にはピンクパンサーのテーマよりもこっちの方が好きなぐらい。ムービーもユニークでかわいい。一見の価値アリ。黒猫?3匹かわいい。アニメによるOPは毎回だけどムービーも暗闇でのが一番好きかな。
ヌーディストキャンプの皆さんがOPのアレンジをめちゃくちゃカッコよく演奏してるんだけど、こういうのはサントラには入れないのか。よくわからない。あれが生演奏なのかどうか?違うか。動画サイトなんかを漁ってみても彼らほどカッコよく演奏する皆さんにお会いできず、これだとこの曲を一番カッコよく演奏したのが裸の皆さんってことになるけどいいのか。別にいいか。どっかにいいアレンジないかな。

ソフト版の吹き替えはセラーズが大塚周夫氏でこれは博士の異常な愛情の旧吹き替えと同じ方。次回からは羽佐間道夫氏になってる模様。大塚氏の方が落ち着いた感じだ。ヌーディストキャンプでの「あ〜やだ…」とかいう呟きほんとすき
マリアの吹き替えは小原乃梨子氏で、ドロンジョ様の方。ほんとかわいい。
屋敷の主人バロンの声は中村正氏で、これまた博士の異常な愛情でセラーズ演じる大統領を吹き替えた方。平然ととんでもないことを言う感じが合ってて素敵。落ち着いたトーンでクセがなく、ちょっと早口な感じでとっても好みです。
キャラに関しては個別に記事を書きたいぐらい。